マイクロのアナログプレーヤーDD8、DQ5、DQX500、ターンテーブルDQX1000、DOL120、DOL150Z、BL91、RX5000+RY5500の広告
(ステレオ 1979年2月号掲載)
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マイクロ DD-8, DQ-5, DQX-500, DQX-1000, DOL-120, DOL-150Z, BL-91, RX-5000+RY-5500
マイクロ DQX-1000+MA-505S
黒田恭一
ステレオサウンド 48号(1978年9月発行)
特集・「音の良いプレーヤーシステムは何か プレーヤーシステムによって同じカートリッジの音がどのように変わったか」より
●オルトフォンMC20で聴く
音像は大きめだ。声のなめらかさをよく示すものの、表情が大きくなりがちだ。弦楽器によるピッチカートのひびきにしても、たっぷりひびいて、幾分ふくらみぎみだ。リズムのきれも甘めである。
●デンオンDL103Sで聴く
このカートリッジのひびきとしては異色なことだが、音像は大きい。クラリネットのひびきのなめらかさなどよく示すが、もうひとつひきしまったひびきがきけたら、全体としてのまとまりはさらによくなっただろう。
●シュアーV15/IVで聴く
たっぷりしたひびきへの反応はいい。ただ、おしむらくは、少しふくれぎみになることだろう。鋭いひびきも、とりわけ低い方でのものが、まろやかになるので、おっとりした印象だ。
マイクロ DQX-1000
井上卓也
ステレオサウンド 48号(1978年9月発行)
「SOUND QUARTERLY 話題の国内・海外新製品を聴く」より
プレーヤー専業メーカーらしく、意欲的かつオリジナリティがあふれたデザインをもったDDX1000を受継いだ新しいアームレス・プレーヤーシステムである。基本的な構造は、大型のインシュレーター内蔵の3本の脚の上に、リジッドなハウジングをもつフォノモーターを組み込んだタイプで、3本の脚部にはアダプターを使って、3本までのトーンアームが取付け可能である。
駆動モーターは、FGサーボ付のダイレクトドライブ型で、水晶発振器を基準としたクォーツロックPLLサーボ方式が採用してある。ターンテーブルは、直径31cm、重量2・9kgのアルミダイキャスト製で、外周の重量配分が大きく、慣性モーメントを大きくした設計である。ターンテーブルのダンプは、DDX1000では表面でおこなわれていたが、今回は裏面に変更された。電源部はセパレート型で、カバーは磁性体を排除した木製。クォーツ回路はバイパススイッチで完全にキャンセルできる。これは、クォーツ回路の効果をチェックする目的とのこと。ゴムシートは音の解像力で定評があるSE22を使用している。このシートは、自重700g、中心に向かって6度のテーパーをもちディスクと密着させる設計である。
マイクロ DQX-1000 + MA-505S
黒田恭一
ステレオサウンド 48号(1978年9月発行)
特集・「音の良いプレーヤーシステムは何か クォーツロック・DDターンテーブル18機種をテストする」より
恰幅がいいというべきか、全体的にたっぷりひびく。だからといって、さまざまなひびきが押し出されてくるというわけではない。そのために、まろやかなひびきは、まろやかに、なめらかに示されて、このましい。その点にこのプレーヤーシステムのチャーミング・ポイントがあると考えるべきだろう。
そのひびきのまろやかさが、シャープなひびきと十全に対比されたときに、まろやかさの魅力をつつがなく示しうるということも、どうやらいえるように思う。とりわけ、低域のひびきが、もう少し筋肉質になるというか、ひきしまるというか、くっきりすると、恰幅のよさがさらにはえるのではないか。メロウなひびきと、骨っぽいひびきとの対比が、もう一歩という印象だ。
全体にまろやかに傾くというのは、それはそれで、ききやすさにつながるということもいえなくもないが、細部の音の動きのすべてをききとろうとするときに、多少のむずかしさがある。おっとり、ふっくらしたひびきが、ときには、きりりとひきしまったら、さぞや立派なひびきになるのだろうが。
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