Category Archives: 海外ブランド - Page 89

アルテック 515B

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 フロントロード、または複数個をプレインバッフルか超大型密閉箱に収めて威力を発揮する強力型ウーファー。大がかりなシステムほどのびのびと豊かな低音を生かせる。

JBL 2340

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 直角に曲げられたHL91相当のセクトラルホーン。小型であるためとカットオフ1・2kHzで使いやすく使い方次第で多くの活用が可能。ブックシェルフ型の低域との組み合わせなど。

JBL LE10A

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 LEシリーズの中でも能率が低い方であることと、エンクロージュアがよほど堅固でなくては本領を発揮しにくいが、使いこなすと口径に似合わぬ低域の迫力に驚嘆するユニット。

アルテック 311-60

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 アルテックの511をカットオフ300Hzとしたこの311は、指向性を60度とややしぼって音圧を上げ、よりスムーズな特性を無理なく得る。小型にまとめられて家庭に向く。

ラウザー PM4

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 磁気飽和点ギリギリの超強力な大型マグネットを使用。小口径のフルレインジユニットとしては異常にぜいたくな設計で、専用のホーンロードバッフルで特色を発揮する。

トーレンス TD125MKII

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 フォノモーターというよりプレーヤーユニットと考えられる機種である。駆動方式はサーボベルト型ではあるが、防振対策を含めてトータルバランスが優れた製品である。

ピカリング V15 MICRO IV/AM

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 きっすいの米国伝統的カートリッジ、ピカリングの製品中、鮮麗な音の高出力を特長とする使いやすい一般用。やや針圧を増すのが安定したトレースと再生音を得るコツだ。

dbx 122

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 dbx社の民生用エンコーダー、デコーダー。dbxレコードの再生には是非必要。ノイズの全くない、広いDレンジを持ったdbxレコードの将来は大きな期待が持てるもの。

ラウザー PM6 MKI

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 太鼓状のマグネットと、位相補整用の卵型のイコライザーが得意な外観をみせる。フルレインジ用の中でも異色のユニット。モニター系とは正反対の、独特の音色で聴かせる製品。

アルテック 755E

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 アルテックが昔から作っている20cmフルレンジユニットで別名パンケーキとも呼ばれるフラットな形状。明るく透明な音色で、コーンらしからぬ立上がりが魅力。

フィリップス AD9710M/01

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 歴史の長い製品で、最近では常識のようになった磁気回路に銅製のキャップをかぶせて、磁気ひずみをなくすというアイデアを最初に実施したユニット。独特の華麗な音。

ガラード 401

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 DD型フォノモーター全盛の現在では性能面ではハンディが大きい。デザイン的魅力をかって使うためには、トーンアームとカートリッジの組合せがキーポイントである。

シュアー M44G

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 シュアーの安価なカートリッジだが、安定性は同社の製品に共通して保持されている。出力電圧も高くSNのよい、しっかりした音が再生される。徒らに神経質でなく好ましい。

JBL 2345

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 HL91とカットオフが同一のラジアルホーンで、よりスムーズな動作と水平方向の理想的指向特性が断然有利。ただホーンかなめとウーファーのエッジを同一面に置くこと。

エンパイア 909/X

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 張りのある腰の強い低域と鮮かな高域が好ましく、広帯域にプラスされたエンパイアらしい音と、ラフに使える幅広いトレース能力が初心者にも安心して手を出せよう。

エレクトロアクースティック STS455E

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 実に充実感を豊かに感じさせるカートリッジ。内声の厚み、低音の弾性と豊かさは音が決して無機的な冷たさにならず、音楽に生命感を与える。トレーシング能力、安定性も一級。

EMT TSD15

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 業務用ということで入手し難い点が、ますます評判を高める。MC型ながら軽針圧かつ出力もかなり高く入力トランスなしでもまず使える所が嬉しい。繊細感プラス鮮明な迫力。

JBL 2305

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 175DLHのホーンレンズのみの相当品だが、このプロ用ホーンは、2・6cmほど長いので効果は一段と高く、周波数をより低くまで出し得るしユニットの電気入力パワーも入る。

オルトフォン SPU-G/E

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 楕円針で高域のレンジと解像力を大きく改善し、SPUも鮮明さを一段と強めて現代の音楽ソースに対応したとみてよい。SPUファンにとって、これは頂点の目標だろう。

JBL HL91

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 LE85や175用のストレートホーンとスラントプレート・ディフューザーは、響きも鮮かであるし、音圧のパワーもより強力だ。音波の出方がより素直という点が買える。

オルトフォン AS212

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 従来のオルトフォン製品にくらべれば、独特の個性は、やや薄れたのが残念である。しかし、伝統あるメーカーのトーンアームだけに、誰でも一度は使いたくなる魅力がある。

JBL 1217-1290

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 JBLのオリジナルであり、別名蜂の巣レンズをつけた175用。蜂の巣の中はフェルトが多層につまってストレートホーンの突きささるようなエネルギーをやわらげている。

バコーレック Vabco100J

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 シンプルな構造のレコード・クリーナーだが実用的価値は大変高い。ホコリと静電気の除去に確実な効果がある。使用前後に各30秒はやってみると待ち遠しいが価値がある。

JBL 2390

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 かつてコンシュマー用として黄金色のディフューザーで知られていたこのホーンレンズは、今プロ用として黒い外観のレンズが少々不満だ。ストレートホーンの小気味よい魅力。

マイクロトラック Model 303

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 いまはなき、グラードの木製アームの再来を感じさせるセミ・インテグレート型の製品である。性能も、さることながら、類型的ではない、このアームのデザインが素晴らしい。