Category Archives: 海外ブランド - Page 86

JBL 2305

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 スロート径2・5cm、カットオフ800Hzのホーンアッセンブリーで鋳造のがっしりした製品。2420ドライバーとペアで使うのがよく、マウントドライバーも用意されている。

オルトフォン SPU-GT

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 Gシェルの中にミニトランスを組込んで使いよさを向上した標準製品。シェル内部という優れた格納スペースは秀逸な着想で、出力はMM型より大きい。本体が重いので注意。

JBL 2390

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 2440ドライバー装着のフォルデッドプレート音響レンズ付ホーンで、カットオフは800Hzである。水平100度、垂直45度の指向性を持った優美なホーンで仕上げも最高だ。

オルトフォン M15E Super

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

必ずしも優れた周波数特性ではないにしろ、この豊かな低域と力強い輝きある中域は、まぎれもなくオルトフォン直系の色を濃くもっている点で、私を含め愛用者は少なくない。

JBL 2440

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 一般用のドライバー375相当のプロヴァージョンで、本来はスコーカーとして威力を発揮する。緻密な再現は他に類例のないもので名実共に最高級ドライバーである。

EMT 928

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 930を小型化するため、トーレンス125をベースに駆動系を改良した製品。内装のイコライザーも930とは回路が違い、音の切れこみ等が改善されているが、とにかく高価。

オルトフォン M15 Super

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 丸針付のM15は使いやすさで一段と一般向けといえる。安定した音とトレース性能、とくに針圧の大幅な許容範囲が特長で、それがオルトフォン愛用志向の初心者用製品。

JBL 2420

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 JBLのプロフェッショナルシリーズのドライバー群の中ではもっとも広帯域のもので、高い能率、抜群の解像力をもつ。一般用のLE85相当の使いやすい製品である。

B&O Beogram 1203

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 BEOGRAM4000のシリーズのデザインは抜群だが、この1203も、何とも洒落た美しい仕上げで、眺めているだけでも楽しくなる。商品としてこれは大切な要素だ。

オルトフォン SPU-G

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 いわずと知れたオルトフォンのMC型オリジナルだ。低域から中域にかけての力強さ高域の輝かしさが、たとえようもなく音楽を豊かにする。誰しもが一個は持ちたいと思う名作だ。

JBL Olympus S8R

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 JBLの家庭用の高級システムとして長い生命をもつオリンパスの高級モデル。堂々たる音はユニットの優秀性を物語るし、その組子グリルのエンクロージュアも美しい。

BSR 810X/II

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 シュアーM91EDの単売価格やオートメカの確実な動作を考えあわせると、割安なオートプレーヤーといえる。操作ボタン廻りのオモチャっぽい仕上げはうれしくないが。

エンパイア 4000D/I

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 シュアーを目標とした新技術の成果は4000に至って為し遂げられたとみてよい質とサウンドをもつ。世界的なネームバリューに劣るとはいえ、目下急追中の高品質推薦品だ。

ピカリング XV15/1200E

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ピカリングの最高級品種は、広帯域の中にクリアな高域と力強い低域を加えたともいえる再生ぶりに、ピカリング中最軽針圧動作で高級品らしい製品だ。特にハードロック向き。

インフィニティ Monitor II

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 独特な放射理論で開発されたトゥイーターをもつ意欲的な製品。中低域の腰が少々細身だが、繊細な高域と豊かな低域はスケールの大きなシンフォニックな響きが素晴らしい。

シュアー V15 TypeIII

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 シュアーブランドの日本におけるめざましい進出の尖兵がV15であった。世界のすべてのメーカーの目標とされる高品質も誇りも少々ありふれてきたが、傑作には違いない。

EMT 930st

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 TSD15カートリッジを最も生かすプレーヤー。欧州系のスタジオ仕様なので、一般ユーザーにはむしろ使いにくい面が多いが、コンシュマー用とは桁違いの性能である。

デッカ Mark V

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 丸針によって音の安定度は格段に増し、力強さもガッシリとした感じが加わり、一般的な使い方ができよう。激しい立上りもいくぶんなめらかさが加わるようだ。デッカ入門用。

B&O Beogram 6000

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 基本形は4002だが、ディスクリート4ch用の専用カートリッジとCD-4のディモジュレーターを内装している点が違う。これぐらい優雅な製品があれば4chも聴いてみたい。

デッカ Mark V/e

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 個性的という点で、あらゆるオーディオ製品中もっとも強烈な魅力がこの身上だろう。この魅力に惹かれ、一度とりこになったら生涯手離せなくなることの方が恐いだろう。

B&O Beogram 4002

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 最初に出た4000は、標準装備のカートリッジがSP15ということでかなりクセが強かったが、改良型では、操作性も向上しカートリッジが新型になって完成度が高まった。

ロックウッド Major

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 英タンノイのユニットを使って作られた、今や貴重なモニターシステムである。とくに引締った低音は、タンノイのオリジナルシステムを凌ぎ、ひときわ中高域の魅力を引出す。

ボザーク B410 Classic

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 現存する数少ない大型システムの一機種である。創業以来、一貫してコーン型ユニットを使うボザークの音は、華やかさはないが、厚みのある、陰影の豊かな、深いものだ。

アルテック Crescendo

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 604Eと605B入りがある。605Bのほうが少し安いが、音はむしろこっちのほうがいい。歴史的なモニター・ユニットらしいオーソドックスなバランスと力を持っている。

アルテック A5

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 特殊な例を除いて、われわれに使えるアルテックのトップ製品である。高音、低音ともに、A7より1ランク上のユニットが使われ古典型の業務用システムらしい凄みがある。