Category Archives: 国内ブランド - Page 128

デンオン PMA-500Z

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 楽しく音楽を聴かせたPMA500に改良が加えられて、性格面でもかなりマジメさが感じられる。音の輪郭が明快になり、カッチリとした粒立ちの良い音である。

ラックス L-309

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 独特な雰囲気と風格を感じさせる渋好みの音は洗練された美しさをもつ。デザインも高級機にふさわしく落着いた大人の風格だ。見せかけではない誠実さが滲み出ている製品。

ヤマハ CA-400

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 このクラスのアンプとしては珍しくクォリティが高く、洗練された音をもつアンプである。高級なクォリティの高いスピーカーと組み合わせて静かに音楽を聴くために好適。

パイオニア PW-A30

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 30cmウーファーで、重厚な低音がよく弾み、音像が明解である。高域にも3kHz付近までに重さがないので比較的使い易いだろう。能率も高いので単体ウーファーとして理想的だ。

ヤマハ CR-400

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 手頃な機能と価格に見合った性能で、こういう明るいしゃれた雰囲気のレシーバーは存在価値がある。出力や音質もほどほどで、あくまでも気軽に扱うセカンドシステム用だが。

オンキョー Integra A-722MKII

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 オンキョーのアンプに共通に感じられるスッキリとした美しい音をもっている点では、この機種が傑出しているようだ。クォリティが高いだけに良いスピーカーを併用したい。

ヤマハ NS-1000

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ブックシェルフとしては最も大きなスケールの再生音が得られるシステムの一つ。好みはあるだろうが、明るく精緻な音像再現が得られ、中高域の解像力に優れている。

オーレックス C-407S

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 冷たいほどのクリアな立上りと解像力は独特のエレクトレット・コンデンサー型のミニマム・マスのためか。よく聴き込んでみると透明度抜群なのを知ろう。

ヤマハ CA-800II

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 おだやかで、耳あたりのよい素直な音をもったアンプである。CA1000IIほど際立った主張こそないが、長時間くつろいで音楽を聴くためには大変に好ましい性格だ。

テクニクス SB-7000 (Technics7)

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 独特なまとめ方を見せる3ウェイの据置型で、各ユニットの位相特性をトータルでコントロールしたナチュラルな音像、音場再現が魅力。価値高い新製品である。

テクニクス SU-3500

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 充分にコントロールされた物理特性を基盤としているだけに、現代アンプにふさわしい滑らかでローレベルの美しい音である。聴きこむと次第に良さがわかるタイプだ。

マイクロ DD-10

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 一見日本製であることを疑いたくなるほどの薄型プレーヤーは、なんとDDモーターなのだ。電源トランスを外部に取り出して、かってないSN比と形態が生まれた。

マランツ Model 1070

井上卓也

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ♯1040の上級機だけにやや落着きのある、いわば立派な音をもったアンプである。際立った個性というものは特にないが誰にでも容易に使える性格の良さが長所である。

ダイヤトーン DS-28B

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 その安定したバランスと、かっしりとした音像再現は、ソースの内容を過不足なく聴かせてくれる。実に忠実に変換器としての責任をしっかり果してくれる優秀器だ。

ヤマハ B-I

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 このアンプぐらい高級マニアを刺激し、買い気をそそられたオーディオパーツはない。それは底力あるパワーと中域の管球アンプに共通する暖かさに魅せられるからだ。

ラックス PD121

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 小型であること、無用の飾りがなくしかも品位の高い仕上りであること、プレーヤーの操作性をよくわきまえて扱いやすいこと。すべて従来の国産品になかった面である。

アキュフェーズ C-200

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ケンソニックはパワーアンプの方が有名になりすぎて、おとなしいパネルデザインのプリはどうも影がうすい。全段Aクラスの非常に正攻法的な回路で完全さをつくされている。

パイオニア PAX-A25

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 同軸型として大変バランスのとれたユニットで、25cm口径ウーファーとホーントゥイーターのつながりに違和感がない。100ℓ程度の大きな箱に入れて聴くとよい。

ヤマハ YP-800

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 日本の今日のプレーヤーデザインのリーダーシップをとったフレッシュな外観に、DDモーターと高性能アームを組み合わせ、シュアーの標準的カートリッジさえついているのだ。

ヤマハ YP-800

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 800CLとの差額12000円。こちらはシュアーのM75EM/II(75ED/IIのメーカー納入用別製)を装備。となると、ここが、価格・性能比の考えどころというわけ。

オーディオテクニカ AT-VM3

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 やや高域不足ともいえるがバランスの良さと中声部の安定した力強さから、超ロングセラーを続ける製品でとくに音楽を選ばぬ再生ぶりも広く一般用としてふさわしいものだ。

ダイヤトーン DA-P100

岩崎千明

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ややおとなしいがこのプリアンプのオーソドックスなサウンドの中にある最新技術に裏づけされた透明感は、質の高さ以上に音に対する正当な姿勢の確かさを知ることができる。

ビクター JL-B41

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 B31と共通のイメージのDDプレーヤー。軌道の速いことこのランクのDDではトルクも強いことは良い点。アームのできもまあまあ。ただし操作性は70点というところ。

ダイヤトーン P-610B

菅野沖彦

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 ロクハンの代名詞をほしいままにした伝統的な製品で、Bは8Ωヴァージョン。明快でバランスがよくモニターとしても、鑑賞用としても高く評価できる。

ビクター JL-B31

瀬川冬樹

ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)
特集・「’75ベストバイ・コンポーネント」より

 この価格ランクのダイレクトドライブとしてはトルクも強く立上りがきわめて良い。アームやカートリッジの性能も悪くない。明るい雰囲気を持ったベストバイ製品のひとつ。