QUADの最近のブログ記事

QUAD 44, 405

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菅野沖彦

ステレオサウンド 52号(1979年9月発行)
特集・「いま話題のアンプから何を選ぶか 最新セパレートアンプ32機種のテストリポートより

 全体にナローレンジの傾向をもつ、聴きやすい音だ。節度と品位のある鳴り方で、音楽の重要な骨格はきちんと聴かせてくれる。特性のよさが表に出た機械的な感触の音よりもはるかにいいとはいえるが、現代的な音楽では物足りなさが残る。
井上卓也

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「読者の質問に沿って目的別のベストバイを選ぶより

 セパレート型アンプは本来、コントロールアンプとパワーアンプが独立した存在であり、数多くの組合せのなかから、自分の望む音、それにふさわしいデザイン的なマッチングを楽しむことに、プリメインアンプには求められない独特の魅力の世界がある。しかし、実際にはその組合せの総数は莫大であり、それを試聴する機会が得られず、幸運に機会があったとしても、試聴をして自らの求める音を判断し選択するためには、十分にオーディオと音楽を熟知し、数多くの経験をもつ場合にのみ好結果が得られやすいという制約がある。
 したがって、同一メーカーのペアとして発売されている製品の組合せがもっとも成功率が高く、次に、同一メーカーのランクの異なった組合せが好ましいというかなり常識的なことになってしまうわけである。
 他社間の組合せの場合には、現在のセパレート型アンプでは、コントロールアンプに際立った音をもつ製品が少なく、パワーアンプのほうが平均的に水準が高く、ほとんどの製品が優れた性能と音をもっていることが選択の前提条件である。つまり、優れたコントロールアンプを選択することがポイントであり、次に、それと組み合わせて自分の求める音が得られるパワーアンプを選出するアプローチが確率の高い方法である。
 価格的な制約が30万円前後と狭い範囲に絞られると、候補製品はかなり限定されてくる。
 コントロールアンプとして考えられるのは、価格的に15万円が上限となる。まず、国内製品では、デンオンPRA1003、サンスイCA2000、ソニーTA−E88、テクニクスSU9070II、ビクターP3030、ヤマハC2とC4であり、海外製品では、マランツ♯3250がある。少し枠をこすが、GAS・サリア、SAE・MARK2900は、個性派でできれば使いたいモデルだ。
 パワーアンプは、同様に15万円をリミットとすれば、国内製品はかなり多く選択が難しい。海外製品は、QUAD♯405とマランツ♯170DCのみで、ダイナコMARKIII×2やSAE・MARK2200が範囲をこすが魅力をもつモデルである。
 実際に組み合わせて使用した経験からは、ヤマハC2+QUAD♯405、マランツ♯3250+QUAD♯405が、このクラスでは好結果をもたらした例である。予想の範囲では、GAS・サリアやSAE・MARK2900ベースのダイヤトーンDA−A15DC、ビクターM3030、ヤマハB4のAクラスとBクラスがデザイン的にも興味深く、マランツ♯3250ベースのパイオニアM25、ヤマハB4も一度試みたい組合せである。

QUAD 405

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菅野沖彦

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

家庭用の製品としてのあり方を示唆するユニークなパワーアンプ。

QUAD ESL

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菅野沖彦

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

繊細華麗かつ高品位な音とユニークなデザインが魅力。

QUAD 405

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井上卓也

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

コンパクトでパワーがあり、反応の早い音は、これならではの魅力。

QUAD ESL

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井上卓也

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

後を追う数多くのESLを寄せつけない完成度の高さはさすがである。

QUAD FM3

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

QUADのアンプでまとめるとき、性能は別としてどうしても欲しい。

QUAD 303

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

色調やデザインの優雅で渋い音なの雰囲気はくらべもののない魅力。

QUAD 405

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

最新型では入力感度切替がついて、音の魅力を生かしやすくなった。

QUAD 33

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

性能面ではやや見劣りするが外観の渋い雰囲気は他の製品にはない魅力。

QUAD ESL

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 47号(1978年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ'78ベストバイ・コンポーネントより

アンプその他周辺機器の向上につれてどこまでも鮮度を増す音は驚き。

QUAD 405

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井上卓也

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より

 コンパクトで独特なコンストラクションとデザインをもつパワーアンプとして愛好家が多いQUADの第二世代のソリッドステートアンプとして登場したものが、この405である。100W+100ダブ区の性能を超小型の近代的なデザインにまとめたこの製品は、回路構成が独特であり、音も現代アンプの最先端をゆく鮮鋭さがあり、感覚的なひらめきがある。音場感を爽やかに拡げ、クッキリと音像が立つ実体感は凄い魅力である。

QUAD ESL

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菅野沖彦

ステレオサウンド 55号(1980年6月発行)
特集・「'80ベストバイコンポ209選」より

 QUAD・ESLは、3ウェイ・5エレメントのエレクトロスタティック型システムで、繊細な趣きを主とする弦の合奏やチェンバロの音楽などでは、その流麗優美な音楽の特色がよく生きる。ユニークなデザインとともに長く市場に存在し続ける名器といってよかろう。

QUAD ESL

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瀬川冬樹

続コンポーネントステレオのすすめ(ステレオサウンド別冊・1979年秋発行)
「25項・形状と使いこなしの面でこれまでのどれにも属さないイギリスQUADのESL(エレクトロスタティック・ラウドスピーカー)」より

 イギリスという国は、22項のヴァイタボックスもそうだがたとえば二十年以上、といった永い年月、モデルチェンジせずにものを作り続けるという面を持っているが、QUAD・ESLもまた、1955年以来作り続けられている。おそろしく寿命の長いスピーカーだ。
 だが、CN191の音がこんにちの時点ではすでに古くなっていることを、愛好家の側では十分に承知していて、しかしその音の魅力ゆえに愛用されているのに対して、QUAD・ESLは、およそ四半世紀を経たこんにちなお、古くなるどころか、逆に、その音のいかに新しいか、というよりもいかに時代を先取りしていたかが、次第に多くの人々に理解されはじめ、むしろ支持者の増える傾向さえあるという点で、オーディオ製品の史上でも稀な存在といえる。それはESL(エレクトロスタティック=静電型、またはコンデンサー型ともいう)、独特の方式のためだった。
 向い合った二枚の電極の、一方を固定し他方を可動極(振動板)とし、直流の高い電圧(成極電圧という)を加えると、電極は静電気を蓄えて互いに吸引しあう。そこにアンプから音声電流が加えられると、電極には互いに吸引・反撥の力が生じて、可動極側が振動する形になり、音波を作り出す。これがエレクトロスタティック型の基本原理で(この方式をシングル型といい、QUADの場合はプッシュプル型を採用している)、その独特の方式は、ここ数年来、アンプをはじめとして周辺機器やプログラムソースの音質の向上するにつれて、その真価を広く知らせはじめた。ただ、パネルヒーターのような厚みのない薄型であることにもかかわらず、前後両面に音波を生じるために、背面を壁に近づけることは原則として避けなくてはならない。できることなら、上図のように部屋を二分して前後の空間を等分するか、せめて三等分として前方に2、後方に1といった割合に設置することが要求される。部屋の最適の広さは約50㎥以上が望ましい......というように、大きさの割に設置の条件がやかましく、意外にスペースを占有してしまう。二枚のスピーカーを、真正面一列に向けるのでなく、八の字状に聴き手の耳に正面を向け、その焦点のところで聴取すると、透明で繊細な感じの、汚れのないクリアーな音質と、ステレオの音像のピシリと定位して、たとえば歌い手がスピーカーの中央に立っているかのようなリアリティを聴きとることができる。
 音量があまり望めないといわれているが、スピーカーの正面2メートル程度の距離で鑑賞するかぎり、たとえばピアノのナマの音量、のような大きな音量を要求するのは無理にしても、けっこう十分のボリュウム感を味わうことができる。
 なお、構造上(成極電圧形成のため)、ACの電源が必要だが、消費電力は僅少なので、一旦入れたら(音を聴かないときでも)AC電源を入れっぱなしで切らないほうがよい。
 このESL一組では、打楽器やピアノの打鍵の叩きつけるような迫力は望めないが、二本をスタックにして使えば、意外にパワフルな音も得られる。マークレビンソンの〝HQD〟システムに採用されているのがその例だ。

スピーカーシステム:QUAD ESL ¥195,000×2
コントロールアンプ:QUAD 33 ¥98,000
パワーアンプ:QUAD 405 ¥148,000
チューナー:QUAD FM3 ¥98.000
プレーヤーシステム:トーレンス TD126MKIIIC/MC ¥250,000
ヘッドアンプ:トーレンス PPA990 ¥100,000
スリーブ:QUAD ¥15,000
計¥1,099,000

QUAD 405

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菅野沖彦

'81世界の最新セパレートアンプ総テスト(ステレオサウンド特別増刊・1981年夏発行)
「'81世界の最新セパレートアンプ総テスト」より

 クォードが、新しい時代に対応して303の後継機種として出したのが、この405である。100W+100Wのパワーを、きわめてコンパクトなサイズにまとめ上げたあたりはクォードらしい。発想のちがうエンジニアリングといってよいであろう。メーターはもちろん、なんのアクセサリー機構もついてはないが、大変洒落た雰囲気さえ感じさせるパワーアンプで、武骨な製品の中では一際目立った粋な味わいがある。

音質の絶対評価:8.5

QUAD 303

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菅野沖彦

'81世界の最新セパレートアンプ総テスト(ステレオサウンド特別増刊・1981年夏発行)
「'81世界の最新セパレートアンプ総テスト」より

 もうクラシックといってもよいほど長い生命をもっているアンプだが、いかにもクォードのコンセプトが横溢している。45W+45Wというパワーはたしかに物足りないし、現実には、使いやすいとはいえないだろうが、最近の多くの乱雑な製品が見習うべき教訓をもっている製品だ。大勢を占めるオーディオアンプの行き方とは全く異なるものなで、現時点でのこのアンプの評価を、他社製品と並べて行なうことはできない。

音質の絶対評価:7

QUAD 44

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菅野沖彦

'81世界の最新セパレートアンプ総テスト(ステレオサウンド特別増刊・1981年夏発行)
「'81世界の最新セパレートアンプ総テスト」より

 33と303のコンビの新しい上級機として用意されたのが、44と405の組合せである。コンセプトは一貫しており、決して、大げさなメカメカしさを感じさせない、洒落たセンスに溢れている。オプションとしてMCカートリッジ用入力モジュールなども用意されている。こういう行き方の製品は日本には絶対にないし、また、出来ても育たないだろう。B&O製品ともども、世界のオーディオ界の貴重な存在だ。

音質の絶対評価:7

QUAD 33

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菅野沖彦

'81世界の最新セパレートアンプ総テスト(ステレオサウンド特別増刊・1981年夏発行)
「'81世界の最新セパレートアンプ総テスト」より

 独特なオーディオコンセプトをもつクォードの個性的な製品だ。オーディオを主役とせず、音楽を楽しむための道具として目立たず、美しくという考え方がよく出ている。見方によっては、少々おもちゃっぽいところもなくはないし、メカマニアには全くアピールしないものかもしれないが、センスとしては高く買いたい。コントロール類の使い勝手も、クォードらしい気軽さとシステマティックな考え方で統一されている。

音質の絶対評価:5.5

QUAD 33, 303

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岩崎千明

サウンド No.7(1976年発行)
「岩崎千明のグレート・ハンティング これだけは持ちたいコンポ・ベスト8(アンプ編)」より

 このアンプだけは、他のものと違って少々くつろいだ選択基準にのっとっている。つまり、朝に夕に、息を抜いたひとときに気軽にスイッチを入れてレコードを楽しむためのアンプとでもいえようか。特に、そうしたときに「音に対決する」といった息づまるような聴き方でなく、音楽を楽しめるコンデンサー・スピーカーを選んで、これを実用的に鳴らすことを考慮した時に必ず浮上するのが英国のアコースティック・インダストリー・マヌファクチャー社のコンデンサー・スピーカーQUAD(クォード)ESLであり、それをドライブするためのアンプとしてのクォード・トランジスタ・プリアンプ33、パワーアンプ303なのだ。
 ごく一般的な音楽の高級ファンの場合「永く聴いても疲れることのない装置」が強く望まれるものだ。QUADのシステムはこうした要求にぴったりであろう。聴く位置は固定されるが音像の確かさもすばらしいし、その品質は価格からは想像できない。まして最近のポンド下落の折で、日本での価格はこれからも高くなることはあるまい。
 クォードのアンプとして、オーディオマニアであれば、管球式のステレオ用プリアンプ・モデル22とパワーアンプ・モデル2を2台というのが、いつわらざる本音だろうし、今日、やや骨董的な価値も出てきて、マニアであればあるほど大いに気になるアンプであろう。
 ただ、今ではこれを探すのは労多く、価格的に割高のはずだ。トランジスターで間に合わせようというわけではないが、303と33でもいい。内容を見れば米国製の同価格の製品とくらべてみるとよく判ろうが、驚くほど綿密に、精緻に作られ、まるで高級測定器なみだ。プリント板の差換えでフォノイコライザーやテープイコライザーを変えられるようになっている所もいい。アンプの再生クォリティーは、今日の水準からは決して優れているというわけではないが、しかしESLを鳴らすには、この303の出力は手頃だし、最新パワーアンプ100/100ワットの405のお世話になることもあるまい。価格対内容では世界有数の製品だ。

QUAD 303

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菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より

 イギリスのQUADというメーカーの製品には、いかにもオーディオ機メーカーらしい精神的なバックボーンがある。間口を狭く、自分達の個性とセンスを純粋に押し通し、こつこつと年月をかけて製品を作る。長い歴史をもつこのパワーアンプ。技術とセンスで、QUADならではのものにまとめあげた傑作だ。

QUAD ESL

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菅野沖彦

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より

 エレクトロ・スタティック型で、このシステムほど、実用的に、高く、長く評価され続けているものもあるまい。3ウェイ構成のコンデンサー・ユニットを、きわめてユニークで美しい仕上げのエンクロージュアにおさめ、見るからに音の繊細さが彷彿とするような魅力あるものだ。このシステムで聴く弦の美しさは無類であり、スタティックな控え目な嗜好を持つ趣味人には、これをもってベストとするといっても過言ではあるまい。

QUAD FM3

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より

 チューナー単体としての物理特性や音質で比較すれば、もはや国産各社が内容的にいっそう充実した製品を作り出しているが、プリの33、パワーの303や405の存在が貴重であるとすれば、それと組み合わせるのに、やはり見た目にも同じ兄弟のFM3を使いたくなるのは人情というものだろう。

QUAD 303

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より

 最近の高出力アンプの鳴らす鮮度の高いダイナミックな音を聴き馴れた耳には、どこか古めかしくほの暗い、そして小造りな印象を与えるが、だからといって退けるには惜しい魅力的なアンプで、ことに33やFM3と組み合わせたときのコンパクトなまとまりの良さは魅力的だ。趣味性の強いアンプといえようか。

QUAD 33

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)
特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より

 オーディオの本質をふまえた確かな製品となると、英国のQUADは絶対にかかせない存在だろう。きわめて寡作なこの会社の唯一のプリアンプである33は、ソリッドステート化以来ずっとロングセラーを続けているモデルで、その卓抜なデザインと完成度の高い音色でかけがえがない。最先端をゆくような音では決してないのだが、同社のパワーアンプと組み合わせて最良の結果を得るのは、結局のところ、この33に行きついてしまう。

QUAD 405

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)

特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より


 100W×2のパワーアンプとしては世界一小型でチャーミングな仕上りだろう。その音もまた、目鼻立ちのはっきり整って、音楽の起伏を生き生きと掘り下げてゆくところがいい。低域の厚みやスケール感という点ではやや不満はあるが、音の魅力の方が勝る。ただ、発売後数回にわたって回路が変更されているようで、音のニュアンスもわずかに違うし、プリのノイズを拡大する傾向のある製品もあるようなので、選択に注意したい。

QUAD ESL

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 43号(1977年6月発行)

特集・「評論家の選ぶ '77ベストバイ・コンポーネント」より


 いまのところは置き場所がないから考えないが、もしも製造中止になるというような噂をチラとでも耳にしたら、すぐにでもひと組購入するぞ、と宣言してある。部屋や置き方や組み合わせなど条件を整えて聴くときのQUAD・ESLのみずみずしい音質は実にチャーミングだ。最適位置にぴたりと坐ったが最後、眼前に展開する一種独特のクリアーな音像の魅力から抜け出すことが難しくなる。このデザインの似合う部屋が欲しい!

QUAD 510

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井上卓也


ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)

特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より


帯域幅をコントロールした、フラット型の帯域バランスと、クッキリとした硬質なストレートな音が特徴のアンプだ。プログラムソースとの対応は安定感があり、必要な情報量はかなり正確に伝えるが、一定の枠にピタッと抑えるあたりは、いかにもQUADのアンプらしいキャラクターである。音像は明快だが少し大きく、音場感はやや奥に拡がる傾向がある。音色は少し重く、暗く、鮮明感がもう少し欲しい。ウォームアップで少し穏やかさが加わる。

音質:83
魅力度:86

QUAD 405-2

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井上卓也


ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)

特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より


CDがアナログディスク的な帯域バランスとコントラストになる特徴的なアンプだ。音の粒子は、やや粗粒子型で、ヴォーカルの子音はラフになり、教会でのコーラスの反響、余韻の細部が不明瞭になる。全体に、マクロ的に音をまとめるのが特徴だ。ビル・エバンスは、少し軽いが、リズム感も優れ、かなり聴きごたえのする音だ。小粒ながら基本は抑えてあり、太鼓連打でも、小出力ながら予想以上の音が聴かれた。

音質:72
魅力度:80

QUAD 606

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井上卓也


ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)

特集・「50万円未満の価格帯のパワーアンプ26機種のパーソナルテスト」より


軽快で爽やかな音をもつ、適度にフレッシュで、反応の早い音が特徴のアンプ。音像は小さくクリアーに立ち、音場感はナチュラルによく拡がるタイプであるが、聴感上でのSN比はやや不足気味で、録音系のノイズの質にラフさが感じられる。木管楽器は少しメタリックさが残るが、柔らかさ、暖かさがあり、雰囲気もよくまとまる。ビル・エバンスは、芯の甘さが残り、エネルギー感が少し不足し古さが出ないようだ。

音質:81
魅力度:86
瀬川冬樹

ステレオサウンド 52号(1979年9月発行)
特集・「いま話題のアンプから何を選ぶかより

 ここまで触れたアンプはオースチンTVA1を除いてすべてアメリカ製であった。これ以外にも、アメリカ系の音をかなりまとめて聴いている。そのあとに、突然QUADが鳴った。その瞬間、あ、これはもうどうしてもアメリカでは鳴らせない音だ、と思った。
 QUADから♯405が発売されてからもうずいぶん経っている。最初の頃は405に組合わせるプリが出るものと期待したが、一向にその気配もない。ピーター・ウォーカー(QUADの創設者、現会長)に、そのことを質問すると、「♯33の音でどこか不満か?」逆に質問されて、ぐっとつまった話はもう以前にも書いたが、しかし♯44が発売されてみると、どうやら我々はP・ウォーカーにすっかりとぼけられていたらしい。実は昨年の秋のオーディオフェアの頃、来日したKEFのレイモンド・クックからは、QUADが新型のプリを作っている、という情報を聞いていた。ともかく、いかにもQUADらしいのんびりした製品開発だが、しかし鳴ってきた音は、なるほど、と唸らせるだけのことはあると思った。
 ♯44と♯405の音は、従来のQUADと同じく、どちらかといえば骨細だし、スケール感も決して堂々たるといった感じにはならない。どこか小じんまりとして、ひっそりしている。けれど、この音が鳴っていると、しぜんに、レコードもモーツァルトや、フランス近代や、室内楽などに手がのびる。そしてまたそういう曲への期待を裏切らない音がするし、そのままずっとテストをやめて音楽に身をゆだねたいという気持になってゆく。こういうしっとりした味わいは、アメリカのアンプのどれを持ってきても決して聴くことができないというのが実にふしぎだ。そしてQUADの音をしばらく耳に馴染ませてしまうと、いったい何を好んでアメリカ製のあの高価で大げさなアンプに灯を入れて、スペクタルなサウンドを鳴らす必要があるのだろう、という気分になってくる。なにしろ、レコードを次から次へとかけかえ、トーンコントロールなども適度に調整しながら、音楽をしばらく聴きふけりたいと思わせたのは、今回、QUADとマッキントッシュと、それにさっきのC240+TVA1の三機種だけだった。そしてマッキントッシュは、アメリカ製とはいうもののむしろこんにちのアメリカの高級アンプの水準からみれば、ひかえめなほどひとつの枠の中で世界をきずきあげていることを思うと、結局、音楽を楽しむためのアンプというもののありかたを、もういちど考えさせられてしまう。
 だがそうはいっても、それならお前、いますぐマーク・レビンソンその他の大型アンプをきっぱり捨てて、QUADか、せいぜいマッキントッシュの世界に切りかえられるか、と問いつめられたとしたら、やっぱりそれはできそうもない。せめてC240+TVA1なら、けっこう満足するかもしれない。ただ、TVA1のあの発熱の大きさは、聴いたのが真夏の厚さの中であっただけに、自家用として四季を通じてこれ一台で聴き通せるかどうか──。
 そう思いながら、しかしQUADやマッキントッシュの完結した小宇宙は、ひどくわたくしを誘惑する。いまある装置を一切放り出して、ギリギリに切りつめた再生装置一式を揃え直して、もう音うんぬんを考えるのをやめて、楽しくレコードを聴きたいという気持に襲われる。夏の疲れのせいばかりではない。やはりわたくしの中に、こういう簡潔な装置にあこがれる気持が、昔から一貫して流れつづけているらしい。

QUAD ESL

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 49号(1978年12月発行)
特集・「第1回ステート・オブ・ジ・アート賞に輝くコンポーネント49機種紹介より

 このエレガントなスピーカーの完成したのは、一九五四年または五五年とされているから、おどろくべきことにもう二十年以上もほとんど同じ形で、モデルチェンジなしに作り続けられている。もともとQUADの製品は寿命の長いことが特徴だが、それでもアンプの場合は、モノーラルの管球式からステレオへ、そしてトランジスター式へ......と、少しずつ姿を変えている。しかしESLだけは、ほとんど変っていない。
 いくら頑固なメーカーでも、それがこんにちのレベルで通用しない製品なら、これほど一貫して作り続けることをしない筈だ。だがQUAD・ESLは、二十年あまりを経て古くなるどころか、むしろ逆に新しい魅力が発見され、愛用者の増加する傾向すらある。これが驚異でなくて何だろう。
 QUADというのはいわばトレイドマークで、会社名を Acoustical Manufacturing Co., Ltd. という。現会長のピーター・J・ウォーカーが一九三六年に創設したというのだから、四十年あまりの歴史を持つ老舗である。P・ウォーカーはもともとが技術者でオーディオの愛好家だが、彼の作る製品はすへで、ごくふつうの家庭で音楽を鑑賞するというひとつの枠の中で、大げさでなく存在を誇示しない控えめな、しかし洗練を窮めた渋い音質とデザイン。それでいて必要なことには少しも手を抜かない。本当の意味で高い品質を維持した実用に徹した作り方をしている。そのことは、QUADの商品名である Quality Amplifier Domestic(高品質の家庭用アンプリファイアーとでもいう意味)に端的にあらわされている。
 ESLは Electro-Static Loudspeaker(静電型またはコンデンサー型スピーカー)の頭文字。いまさら説明の要もないほど馴染み深い、前面のゆるやかに湾曲した赤銅色(または艶消しのチャコール色)の金属グリルに特徴を見せる優雅なパネル状で、寸法は幅が約88、高さ約79、そして奥行きが約27(各センチ)。この中に、導電性の薄い振動膜が、中央のタテに細長い高音用、その左右にやや幅のひろい中音用が一対、そして両サイドの面積の大きな低音用が同じく対称的に一対と、合計五つのエレメントに分割され、スリーウェイ・システムを構成している。クロスオーバー周波数は発表されていないが、約400ないし600Hz付近と、約4ないし6kHz付近の二ヵ所。ユニットの背面下部に、正極用の電源とネットワークを内蔵している。
 QUAD・ESLは、インピーダンス特性が一般のダイナミック型スピーカーとかなり異なり、低域から高域にかけて低下するカーヴを示す。低域の最大点では約40Ω強。中域では約12ないし16Ωを保つが、6kHz付近から急に下降して15kHzあたりで2Ω近くまで低下し、それ以上ではやや回復するという独特の傾向なので、パワーアンプの高域での動作が低抵抗負荷及び容量負荷に対して十分に安定であることが要求される。この点で同じQUADの♯405は傑出している。
 静電型の一般のスピーカーともうひとつの大きな相違点は、振動膜の前後にほぼ均等にエネルギーの出る、いわゆる双指向型の指向特性を持っているということ。このため、背にも十分に広い空間を持たせる必要があり、設置条件にやや制約を受ける。QUADでは少なくとも部屋を三分して前面に2/3、背面に1/3ぐらいの割合で空間をとるよう、示唆している。また、部屋容積は50㎥以上あることが好ましいとしている。部屋の音響条件はライヴ気味が好ましい。
 これらの条件を考えると、ふつうの和室ではなかなかうまく鳴らしにくいことが想像されるが、しかし現実には六畳の和室でも結構美しい音を楽しんでいるケースを知っている。背面を壁に近づけざるをえないときは、スピーカー後部の吸音と反射のバランスをいろいろくふうすることが鳴らし方のキイポイントだろう。

QUAD 33

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瀬川冬樹

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 パワーアンプの405が発売されたあと、いずれ新型のコントロールアンプが発表されると誰もが思った。だがいつまでも出てこない。しびれを切らしてロス・ウォーカー(QUAD社長)に質問したら、「33でどこか不満か?」と聞き返された、という話は有名になっている。これに象徴されるように、33の音を最新のソリッドステートと比較すれば、不満はいくらも指摘できるが、反面、ボリュウムを上げてレコードから鳴ってくる音楽に耳を傾けるとき、この、たしかに音像は小造りだしひとを驚かす切れこみの良さも鮮度の高さもないが、聴くにつれて底に流れる暖かい響きの美しさとバランスの良さに気づけば、これはこれで完結したひとつの小世界なのだと納得せざるをえない。

QUAD 405

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瀬川冬樹

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 単体のテストでは、オリジナルのQUAD33との組合せ(その項参照)のときの、節度のある、渋い、しかし聴きようによってはどこか燻んだ感じの音と違って、一種清々しい新鮮な艶と、彫りの深い立体感が増してくる。いかにも清潔で余韻の美しい響きで、音像がスピーカーの奥に展開し、こちらに出しゃばるようなことがない。ただ、荒々しさやスケール感を要求するようなタイプの音楽の場合でも、そこをやや小造りに上品にまとめてしまうようなところがあるので、やはりクラシック中心に聴く人のためのアンプだろう。最近入荷した製品は、入力感度を調整できるようにしてあるため、従来のようにノイズを拡大するようなことがなくなって、使いやすくなった。

QUAD 303

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瀬川冬樹

世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)
「最新型94機種のテストリポート」より

 海外のパワーアンプでも、たとえばDBシステムズのDB6や、GASの Grandson のように、40W×2という公称出力から予想されるよりもはるかに力感のある音を鳴らすアンプにくらべると、QUAD303は、公称の45W×2の出力がまさに額面どおりという感じの、音の力という点ではいささか小造りな音がする。それは単に出力の問題ばかりでなく、周波数レインジやダイナミックレインジという点からみても、こんにちの最新のアンプと比較すれば、いささか古さを感じさせる。けれど、このアンプの鳴らす小造りでひかえめな音の世界は、最近のいかにも音をみせびらかすようなアンプの中に混じると何とエレガントに聴こえることか。

QUAD 33

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井上卓也


世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)

「最新型94機種のテストリポート」より


 現在の水準からしても、かなりオーソドックスにまとまった音である。
 聴感上での周波数レンジは、さしてナローレンジ型を意識させない程度に伸びており、バランス的にはローエンドが抑えられ、低域はやや厚み不足ではあるが、芯のしっかりした適度のソリッドさがある。中域は安定し、高域は少し粗粒子型で硬質さがあり、立ち上がりは甘く、ハイエンドがなだらかに下降している。
 音の表情はおっとりしているが落ちつきがあり、ほどよくプログラムソースをまとめる特長があるが、反応は遅いタイプで機敏さはない。音場感はやや狭く、音像はふくらみ気味で、輪郭の線が甘い。

QUAD 405

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井上卓也


世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)

「最新型94機種のテストリポート」より


 スケールは小さいが、機敏でシャープな音をもつパワーアンプである。
 聴感上での周波数レンジはかなりワイドレンジ型であるが、バランス的にはローエンドが抑えられ、中域から高域がスムーズに伸びている。低域は軽く、量感が4343に対してはやや不足するが、反面においてブーミーな音とならず、芯のしっかりしたシャープさがメリットになる。
 音の表情は、伸びやかで弾みがあり、軽快さが独得の魅力である。コンパクトにまとめられた、100W+100Wのパワーアンプとしてはトータルのまとまりに優れ、予想よりもゆったりとした音である。音場感はスッキリと広がり、音像はシャープだ。

QUAD 303

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井上卓也


世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)

「最新型94機種のテストリポート」より


 ソリッドで硬質な音をもつパワーアンプである。聴感上での周波数レンジは、現在の水準からすればややナローレンジ型だが、トータルのまとまりがよい。バランス的には、低域はゆるやかにレスポンスが下降し、中域は量的には適度であり、高域もハイエンドが抑えられているように聴き取れる。
 電源電圧は定格110V使用となっているために、100Vでも関係ないと思いがちであるが、音の姿・型がやや崩れた、かなりナローレンジ型の、張りがない反応の鈍い古風な音となるために、110V使用が条件となる。この場合は、いわゆるQUADらしい、硬質な魅力をもった、シャープでクッキリとした独得の音である。

QUAD 33 + 405

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瀬川冬樹


世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)

「最新型94機種のテストリポート」より


 33と303の組合せのところでも書いたことの繰り返しになるが、アンプを(に限らずものを)作る態度に、その時点での最新・最高の技術を惜しみなく投入する方向と、ひとつの限定された枠を設定してその中で最善を尽くそうという方向との両極があるが、QUADはもちろんその後者として、長い年月をかけて目立たないながら改良を加えて洗練の度を増してゆくという作り方に、私は好ましさを感じている。405というアンプは、オーディオの周辺機器やレコードの録音技術の発展と、それにともなう聴き手の側の感覚の変化に対応して、かつて設定したひとつの枠をほんの少し拡大したことの具現というふうに受けとれる。音質そのものは、単体のところで書いたように、もっと能力のあるコントロールアンプと組合せれば、相当に水準の高いフレッシュな音を鳴らす可能性を持っているのに、あえて33以外のアンプ(今のところは)発売しない頑固さは、微笑ましくもあるがしかしいささかものたりない。

QUAD 33 + 303

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瀬川冬樹


世界のコントロールアンプとパワーアンプ(ステレオサウンド別冊・1978年春発行)

「最新型94機種のテストリポート」より


 マッキントッシュのところでも書いたように、音の味わいという面でマッキントッシュと対極にあるのがマークレビンソンだろうが、その両者を含めておよそ原題で考えられるかぎりの手間と費用を惜しまないという態度に対して最も反対の極に位置するのがQUADだろうと思う。ただそれが、必要最少限の実質本位というだけならダイナコやそこを離れて独立したハフラーがあるが、QUADの場合にはそこにもうひとつ、洗練された優雅さを求めるという点が、やはり英国の伝統を感じさせる。悪くいえばこれを、ケチ根性の中でせい一杯発揮するエレガンス、みたいに受けとれてQUADの悪口をいう人はたぶんそこが嫌いなのだろうが、ひとつの限定された小さな枠の中で最大限の洗練を求めてゆくという態度は、むしろ日本古来の短歌のこころ、あるいは坪庭や盆栽の清新にも一脈通じるところがあって、その意味で私には共感できるし、事実はこれはいつ聴いてもやはりよくできたアンプだと思う。

QUAD ESL

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菅野沖彦


ステレオ別冊「あなたのステレオ設計 '77」(1977年夏発行)

「'77優良コンポーネントカタログ」より


 イギリスのクォードは、きわめて主張と個性の強いメーカーで、その製品の種類はきわめて少ない。常にプリアンプ、チューナー、パワーアンプ、スピーカーをその時々に一通りそろえているだけだ。スピーカーは、このESLが唯一のもので、その名の示す通りエレクトロスタティック型である。繊細きわまりない高域の美しさと、優美なデザインが特徴で、ラウドネスさえ望まなければ、最高品位の再生音が得られる。

QUAD 405

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菅野沖彦


ステレオ別冊「あなたのステレオ設計 '77」(1977年夏発行)

「'77優良コンポーネントカタログ」より


 クォードが従来のパワーアンプ303に加えてよりパワーの大きいアンプの要求に応えて出したのがこの405である。しかし、さすがにクォードはただのパワーアップに止まらず同時にクォリティ・アップをも実現した。カレント・ダンピングと称する新回路の採用で歪を大幅に押え、音質の向上を果たしたのである。パワーは100ワット/チャンネルで、能率の低いESLスピーカー理想的にドライブできるものになった。

QUAD 33

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菅野沖彦


ステレオ別冊「あなたのステレオ設計 '77」(1977年夏発行)

「'77優良コンポーネントカタログ」より


 イギリスのクォードの現役プリアンプで、いかにもこの社の製品らしいセンスの溢れた美しいプリアンプである。家庭で使う再生装置はかくあるべしというクォードの思想を強く前面に押し出しているのが、この社の製品の特色で、このユニークな美しさからもそれがわかるだろう。シンプルな中にも豊富なコントロール機能を持っている。端正な癖のない音だが、クォードらしいバランスと質感に個性が感じられる。

QUAD 33, 303, 405, FM3

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瀬川冬樹

ステレオサウンド 41号(1976年12月発行)
特集・「世界の一流品」より

 創設者のP・ウォーカーは英国のオーディオ界でも最も古い世代の穏厚な紳士で、かつて著名なフェランティの協力を得てオーディオの開拓期から優秀な製品を世に送り出していた。ロンドンから一時間ほど車で走った郊外にあるアコースティカル社は、現在でもほんとうに小さなメーカーで、QUADブランドのアンプ、チューナーとコンデンサースピーカーだけを作り続けている。
 QUADは、なぜ、もっと大がかりでハイグレイドのアンプを作らないのか、という質問に対してP・ウォーカーは次のように答えている。
「もちろん当社にそれを作る技術はあります。しかし家庭で良質のレコード音楽を楽しむとき、これ以上のアンプを要求すればコストは急激にかさむし、形態も大きくなりすぎる。いまのこの一連の製品は、一般のレコード鑑賞には必要かつ十分すぎるくらいだと私は思っています。音だけを追求するマニアは別ですが......」
 こうした姿勢がQUADの製品の性格を物語っている。
 管球アンプ時代から、QUADはアンプをできるかぎり小型に作る努力をしている。ステレオプリアンプの#22は、それ以前のモノーラル・プリアンプと全く同じ外形のままステレオ用2チャンネルを組み込むという離れわざで我々をびっくりさせた。必要かつ十分な性能を、可能なかぎりコンパクトに組み上げるというのがQUADのアンプのポリシーといえる。
 この小さなアンプたちはデザインもじつにエレガントだ。ブラウン系の渋いメタリック塗装を中心にして、暖いオレンジイエローがアクセントにあしらわれる、というしゃれた感覚は、QUAD以外の製品には見当らない。このデザインは、どんなインテリアの部屋にも溶け込んでしまう。ことに、プリアンプとFMチューナーを一緒に収容するウッドキャビネットは楽しいアイデアだと思う。
 必要にして十分、と言っていたQUADも、一年前にパワーアンプの新型#405を発表した。100W×2というパワーをこれほど小さくまとめたアンプはほかにないし、そのユニークなコンストラクションは実に魅力的でしかも機能美に溢れている。
 アメリカや日本のアンプのような贅を尽した凄みはQUADの世界にはないが、33、303のシリーズの音質は、どこか箱庭的な、魅力的だがいかにも小づくりな音であった。405はその意味でいままでのQUADの枠を一歩ひろげた音といえる。この小柄なシャーシから想像できないような、力のある新鮮な音が鳴ってくる。クリアーで、いくらか冷たい肌ざわりの現代ふうの音質だ。アメリカのハイパワーアンプと比較すると、ぜい肉を除いた感じのやややせぎすの音に聴こえる。そして、405の音を聴くと、QUADはおそらく33よりも一段階グレイドの高いプリアンプと、やがてはチューナーも用意するのではないかと想像する。しかしそれはあくまでも良識の枠をはみ出すことのない、QUADらしいコンパクトな製品になるにちがいない。

QUAD ESL

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岩崎千明


サウンド No.6(1976年5月発行)

「岩崎千明のグレート・ハンティング これだけは持ちたいコンポ・ベスト8(スピーカー編)」より


 スピーカーが振動板というひとつの重量物、いくら軽いとはいってもそれは重さのあるものだが、それを動かして空気中で音波を作り出すことを土台としている以上、作り出した音波自体が避けたくとも、大きな制限を受けることになる。楽器の中に限ったとしても、打楽器以外の天然の音はすべて、重さのある振動板によって作られた音ではないから、もしそれを本物らしく出そうとすると、振動板は「重さ」があってはならない。

 例えば管楽器のすべてがそうだ。木管ではリードが振動して音源となるが、リードは竹の小片で高音用スピーカーの振動板なみに軽い。しかし高音用ユニットでは、木管の音は出そうとしても出るわけがない。ときおり、もっと重い振動板によって軽やかな管楽器の音を出そうということになる。それがバイオリンのような小がらの弦楽器になると、もっとひどいことになる。バイオリンの弦の重さは、高音用ユニットの振動板よりも軽いくらいだから。

 ESLと呼ばれて、今日世界に例の少ないコンデンサー型・スピーカーが高級マニア、特に弦楽器を主体としたクラシック音楽のファンから常に関心を持たれるのは、そうした理由からだ。コンデンサー型システムの音は、あくまで軽やかだが、それは振動板がごく薄いプラスチックのフイルムだからであり、それは単位面積あたりでいったら、普通のスピーカーのいかなる標準よりも2ケタは低い。

 つまり、あるかないか判らないほどの軽い振動板であり、ボイスコイルのような一ケ所の駆動力ではなくて、その振動板が全体として駆動されるという点に大きな特長がある。つまり駆動力は僅かだが、その僅かな力でも相対的に大型スピーカーの強力なボイスコイル以上の速応性を持つ点が注目される。過渡特性とか立上がりとかが一般スピーカーより抜群のため、それは問題となるわけがない。ただ低音エネルギーにおいてフラット特性を得るため、過大振幅をいかに保てるかが問題だが、ESLはこの点でも優れた製品といえる。

QUAD ESL

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 37号(1975年12月発行)

特集・「スピーカーシステムのすべて(下)最新40機種のテスト」より


 いろいろな機会に何度もとり上げられて、今さら何も言うことはなさそうに思えるのだが、実のところこのスピーカーは、アンプやカートリッジやレコードの録音が新しくなるにつれて潜在的に持っていながら評価されにくかった本質を少しずつ我々の前に現わしてくるようなところがあって、それを見抜けなかったことを恥じなければならないにしてもしかし、周辺機器の進歩ということをつくづく考えさせられる。総体的な印象は、本誌22号でのテストリポート(199ページ参照)や、『別冊1975コンポーネントの世界』でのシンポジウム(71ページ以降)で発言したことで尽くしているので、ここでは使いこなしの面について多少の補足をするが、第一に、二つのスピーカーと聴取位置の選び方。かなり近寄って、スピーカーの面が耳を向くように位置すると、すばらしく鮮度の高いクリアーな現実感が得られる。第二に、背面の空間を十分にあけて置くこと。ピアノの実音までの音量は鳴らせないが、大出力の安定なアンプが必要だ。

採点:95点

QUAD 33

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 性能もデザインも実にユニークで洒落ていてこういう製品が存在することがうれしくなる。とうぜん、パワーアンプの♯303、チューナーのFM3と組み合わせるべきである。

QUAD FM3

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井上卓也


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 デザイン、性能ともに、決してバーサタイルなチューナーではないが、QUAD専用チューナーとしての魅力は充分にある。聴きこむFMではなく、聴き流すFMといえよう。

QUAD 303

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井上卓也


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 現在の標準からいえば、セパレート型としてはローパワー機である。しかし、ソリッドステートアンプが比較的に弱い旧タイプのスピーカーを巧みに鳴らす点を見逃せない。

QUAD FM3

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 初期の製品は受信バンドを日本で直していたのでトラブルも多かったが、最近、日本向けに特別にバンド変更したものをQUADで供給するようになって、性能も安定した。

QUAD 33

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井上卓也


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 大型の傾向が著しい国内製品群からみると、実にコンパクトで、楽しい機種である。メカメカしいオーディオではなく、音楽を、くつろいで聴くためには素敵なアンプである。

QUAD 33

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菅野沖彦


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 このプリアンプを選んだ最大の理由はデザインの魅力だ。むろん、性能が著しく悪くては困るが、まずまず中級の中味。持つ喜び、使う楽しみの味わえる愛すべきプリだ。

QUAD ESL

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 以前の製品よりも改良されたという見方もあるようだが、私はそうではなく、アンプその他の性能が格段に向上したために、このスピーカーの実力が改めて見直されたのだと思う。

QUAD 50E

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岩崎千明


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 メーカー側の思惑とは逆に、日本では303よりも業務仕様のこちらに人気が高い。それというのも、信頼性とか英国製品らしい個性がより強く受けとれるからであろう。

QUAD ESL

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岩崎千明


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 世界でも例のない準コンデンサー型システムで、デリケートな音の素子が他に類のないクリアーな響きを伝える。低域が大音量で僅かにわれるのが気になるのは、欲張り過ぎか。

QUAD 33

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岩崎千明


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 時代の流れを越えて、誇りと伝統を貫くといったジョンブル精神をオーディオに凝縮したのが、このプリアンプだ。マニアであればサブ用として必ず欲しくなる魅力の強烈さ。

QUAD 303

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 単体のパワーアンプとして評価しても、中出力の、良質で安定な製品といえるが、その独特のコンストラクションや色調など、やはり同社の33型プリとの組合せで真価を発揮する。

QUAD FM3

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岩崎千明


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 プリアンプと並べて常備したくなるこのチューナーは、実質的な面よりもデザインとオーディオ用としての音の素直さとに魅力が強い。高級ファンのサブ用的な英国製品。

QUAD ESL

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井上卓也


ステレオサウンド 35号(1975年6月発行)

特集・「'75ベストバイ・コンポーネント」より


 能率は、あまり高くないが、ESL独得の清澄な音は、他に求められない魅力である。セットする場所的な制約は多いが、小音量で、室内楽などを聴くためには絶品である。

QUAD 33 + 303 + FM3

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 31号(1974年6月発行)

特集・「オーディオ機器の魅力をさぐる」より


 プリアンプの小型で精巧な造形処理と、パワーアンプの工業用機器を思わせる緻密な形態と、全く異質とも思える意匠を巧みに融合した手際の見事さ。意匠も色彩も他に類型の出現する余地の無いほど独特でしかも完成度が高い。初期の製品はいかにもトランジスター臭い粗さがあったが、現在の製品は音質の面でもまた一流である。この場合はチューナーもぜひ同じシリーズで揃えないと魅力が半減する。

QUAD ESL

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 31号(1974年6月発行)

特集・「オーディオ機器の魅力をさぐる」より


 コンデンサー・スピーカーという独特の構造を最高に生かしたデザイン。赤銅色のパンチング・メタルは金属の冷たさよりは逆に渋味のある暖かい感触とさえ言え、一度は部屋に持ち込んでみたい魅力がある。むろん音質も好きだ。夾雑物のないクリアーな、しかし外観と同じように冷たさのないしっとりとした雰囲気をかもし出すような、演奏者と対話するようなプレゼンスを再現する。黒い仕上げもあるようだが赤銅色の方が断然良い。

QUAD FM II

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瀬川冬樹


ステレオサウンド 18号(1971年3月発行)

特集・「FMチューナー最新33機種のテストリポート」より


 同社のトランジスター・アンプ・シリーズ303、33とペアに設計されたFMチューナーで、たいそう小柄に作ってある。FM専用とはいうものの、同調ツマミ一個のほか、手をふれる部分がなにもないというさっぱりした外観で、電源のON-OFFもプリアンプの方に依存するという簡潔さだから、QUADのアンプと併用するのでなくては、かなり使いにくい面がある。それでいて、もしも性能が良かったらサブ・チューナーとして使ってみたいと思わせるチャーミングな雰囲気を持っているのはさすがだ。
 ダイアルスケールは有効長約14センチの等間隔目盛。上品で読みとりやすい。メーターはなく、同調をとると二個のネオンランプがシーソー式に点灯し、二個同時に同じ明るさに光った点が同地うょてんを示すというのも変っていておもしろい。ステレオ/モノの切換はオートマチックで、ネオンで表示される。かんじんの音質だが、意識的に(だろう)レンジをせまく作ってあり、それはよいとしても左右の音量バランスがよくないなど、ちょっと期待はずれの感があった。日本で受信バンドを変更した製品なので、これが本来のQUADの性能なのかどうかは断じ難いが。

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