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Date: 10月 1st, 2008
Cate: 927Dst, EMT, 録音

80年の隔たり(その3)

ティボー/コルトーのCD復刻を、
メタル原盤から行なったのはキース・ハードウィック(Keith Hardwick) で、
当時のレコード芸術誌に関連記事が載っていた。

使用器材で目を引くのは、EMTの927だ。DstではなくAstのようで、
カートリッジはEMT製ではなく、
スタントンなどのMM型をメタル原盤にあわせて使いわけていたと記憶している。
MM型カートリッジの採用は、針先の交換が容易に行なえることがメリットとして、である。

ステレオサウンドの姉妹誌HiViが、DAT登場の時、面白い企画ができないかと、
927Dstの音をDATで録音して再生して比較するという記事をやっている。
927Dstの出力をA/D変換してDATに収録して、それをさらにD/A変換して再生しても、
927Dstの音ははっきりと聴きとれる。
もちろん個々のDATによって、多少の差はあるが、
927Dstの音を聴いたことのある人ならば、驚かれるだろう。

当然、ティボー/コルトーの復刻CDから聴ける音にも同じことは言えるはずだ。